〈アートフロントギャラリー高橋園子さんによる見どころ紹介〉
絵本作家・田島征三によるかぼちゃをつり下げるインスタレーション
いよいよ大地の芸術祭まであと残すところ7ヵ月となりました。秋は雪が降る前のアーティスト現地視察ラッシュ。来年の第4回展は総勢で26の国と地域から約150組のアーティストが参加します。中里エリアでは、新屋敷、小原、干溝、東田沢などの集落が新しく参加する予定です。 目玉としては、今年度で約10校となる廃校を活かし、美術館・ギャラリー・大学の拠点にしていこうという廃校プロジェクトが始まります。すでに動き始めたところでは、絵本作家・田島征三の美術館に生まれ変わる旧真田小学校で、この夏かぼちゃのインスタレーションやコンサートが開かれました。地域の拠り所である学校をアートの力で再生していこうという試みです。
このように、いよいよアートが地域づくりに深く関わってきましたが、津南町上野集落でも震災復興基金をつかって「北東アジア芸術村構想」を計画中です。蔡國強(北京オリンピックの開会式で花火のパフォーマンスを行いました)や金九漢の作品が残る集落で、北東アジアのアーティストが滞在しながら住民と作品を制作し、北東アジアの国々と長期的なつながりをつくっていこうという構想です。イベントとしては、カンボジアからサーカスがやってきます。地雷・麻薬・人身売買などの国情を背景に困難な状況に置かれた子供たちに生きる活力を与え、教育を施すNGOが設立したサーカス学校で学んだ若いアーティストたちが、民族音楽、民族舞踊の要素をふんだんに取り入れながら、カンボジア文化色豊かな独自のサーカスをつくりあげます。
このように見どころ満載の第4回展。冬も着々と準備を続け、雪解けと同時に急ピッチで制作活動が始まります。ぜひ皆さんで盛り上げていきましょう!
(文 / 写真提供:高橋園子)
大地の芸術祭 越後妻有アートトリエンナーレ2009
会期:2009年7月26日(日)~9月13日(日)
詳しくはHPをご覧ください。
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